インタビュー:會田 香苗先生(姉ヶ崎どうぶつ病院 院長)
姉ヶ崎どうぶつ病院では、獣医師、愛玩動物看護師やその助手、トリマー、受付スタッフといった職種の垣根を越え、全員が連携して診療にあたる「チーム医療」を大切にしています。
「一人ひとりが自分の役割に誇りを持ち、力を発揮できる環境を整えることで、より良い医療の実現につながる。」
そう考えているのが、院長の香苗先生です。
今回は、香苗先生にこれまでの取り組みや「チーム医療」への想い、そしてこれから一緒に働く“仲間”へのメッセージについて、お話を伺いました。
■目次
1.プロフィール
2.まずは少しだけ、プライベートなお話から
3.姉ヶ崎どうぶつ病院との出会い、そして変化
4.なぜ「チーム医療」にこだわるのか
5.チーム体制を築くまでの道のり
6.若手育成に込める想い
7.専門性を活かしたキャリア支援
8.院長としてのやりがい
9.姉ヶ崎どうぶつ病院の“らしさ”とは
10.応募を考えている方へ
プロフィール
2012年 日本大学獣医学科放射線学研究室卒業後、千葉県内動物病院に勤務
2014年 姉ヶ崎どうぶつ病院に入職
2017年 人事に就業
2022年 院長に就任
まずは少しだけ、プライベートなお話から
インタビュアー: 本日はお忙しいところありがとうございます。まずはアイスブレイクも兼ねて、香苗先生の趣味や休日の過ごし方を教えていただけますか?
香苗先生: 最近は、銀座の歌舞伎座で歌舞伎を観るのが楽しみのひとつです。直近では、今年2月に『仮名手本忠臣蔵(読み:かなでほんちゅうしんぐら)』を観に行きました。
ほかにも、漫画を読んだり、ショッピングを楽しんだりと、オフの時間も大切にしています。
姉ヶ崎どうぶつ病院との出会い、そして変化
インタビュアー: 香苗先生は、大学卒業後に千葉県内の動物病院で2年間勤務された後、お父様が開院された姉ヶ崎どうぶつ病院に入職されたと伺いました。
入職当初、どのような印象を持たれましたか?
香苗先生: 獣医師同士の協力体制に課題があるように感じました。チーム医療というよりは、獣医師同士が独立して動いている点が、勤務医として働いていた東千葉動物医療センターとの違いでした。
インタビュアー: 今のチームの雰囲気からは、ちょっと想像がつかないですね。そこからどのように変わっていったのでしょうか?
香苗先生: 「チーム医療」を実現するために、院内のルールや方針を見直し、一つひとつ丁寧に整えていきました。
その中で、病院の考え方と合わない方は自然と離れていき、同じ方向を向いて働ける仲間が少しずつ集まって、今のチームができあがってきたんです。
なぜ「チーム医療」にこだわるのか
インタビュアー: 香苗先生が「チーム医療」を大切にされるようになったきっかけについて、教えていただけますか?
香苗先生:私一人の力では、提供できる医療に限界があると感じています。
だからこそ、スタッフ全員の力を集結させて、一つのチームとして質の高い医療を届けたいという思いが、常に根底にあります。
インタビュアー: その価値観は、採用活動でも大きなポイントになりますね。
香苗先生: そうですね。専門的なスキルや経験ももちろん大切ですが、それと同じくらい、チームの一員として周囲としっかり連携できる姿勢を大切にしています。
チーム体制を築くまでの道のり
インタビュアー: チーム医療の体制を整えていく中で、特に大変だったことはありましたか?
香苗先生: 立ち上げ当初は、本当に試行錯誤の連続でした。中でも大きな支えになってくれたのが、看護師の田中です。
ルールを守ることや、個人プレーではなくチームで動くことの大切さを、日々の業務の中で根気強く伝えてくれました。一人ひとりに丁寧に働きかけてくれたおかげで、少しずつスタッフ全体に“チームで動く”という意識が育っていったと思います。
若手育成に込める想い
インタビュアー: 若手スタッフの育成についても、かなり意識されている印象があります。
香苗先生: はい、特に社会人としての基本的なスキルを身につけることはとても大切だと考えています。
早い段階でしっかりと身につけておかないと、後から修正するのはなかなか難しいですからね。この3年ほどで、ようやく教育の仕組みや土台が整ってきたと感じています。
専門性を活かしたキャリア支援
インタビュアー: 今後、スタッフのキャリア支援についてはどのようにお考えでしょうか?
香苗先生: より専門性を持ったスタッフを増やしていきたいと考えています。現在、循環器・整形・麻酔の分野には専門医が在籍しており、それぞれの強みを活かした診療を行っています。
これからは、若手のスタッフが専門資格の取得にチャレンジできるような仕組みや環境づくりにも、さらに力を入れていきたいと思っています。
直近では2025年6月から麻酔の専門医の先生に来ていただき、月に一度麻酔管理を行ってもらいつつ、麻酔に関するオンラインセミナーを実施することで、来年をめどに日本獣医麻酔外科学会の資格を取得できるように知識の習得を進めています。
院長としてのやりがい
インタビュアー:院長として、日々の業務の中でやりがいを感じるのはどんなときですか?
香苗先生: やっぱりスタッフの成長を間近で見られることですね。昨日までできなかったことが、今日ふとできるようになっていたりすると、本当にうれしくなります。
そんな小さな“できた”の積み重ねを見守れることが、この仕事の一番のやりがいだと感じています。
姉ヶ崎どうぶつ病院の“らしさ”とは
インタビュアー: ここから少し組織運営のお話になりますが、一般的な動物病院では「院長がすべてを決定する個人経営型」や「職種ごとの役割分担が明確な専門職型」といったスタイルが多いと言われています。
ですが、姉ヶ崎どうぶつ病院はそれとは少し違った、より柔軟で協力的な組織運営をされている印象があります。香苗先生はどのようにお考えですか?
香苗先生: はい。たしかに、日々の業務はしっかりとオペレーションが整っていて、各職種の専門性もしっかりと活かされています。
ただ、それだけではなくて、たとえばキャンペーンやイベントなど、目標に向かってみんなで動く場面では自然とチームで協力し合う雰囲気が根づいています。
そういうときは、まるで一つのプロジェクトに取り組んでいるような感覚ですね。これは、他の病院ではあまり見られない特徴かもしれません。
インタビュアー: 業務の安定性と状況に応じて柔軟に連携できる体制、その両方がしっかり機能しているんですね。それが“姉ヶ崎らしさ”の源になっているのかもしれません。
香苗先生:そうかもしれませんね。うまく言葉にするのは難しいのですが、ここでいう「チーム医療」という言葉には、実際の行動と心の通い合いがしっかり伴っていると感じています。
応募を考えている方へ
インタビュアー: 最後に、姉ヶ崎どうぶつ病院への応募を検討している方へ、メッセージをお願いします。
香苗先生:姉ヶ崎どうぶつ病院には、「一人ひとりが責任を果たし、その力を信頼し合える」という文化が根づいています。
決して楽な仕事ではありませんが、その分、日々の中に多くの学びや成長を感じられる環境です。そして、誰かのために頑張ったことがきちんと仲間に伝わる。そんな温かさがある職場です。
一緒に成長しながら、チームの一員として前向きに取り組んでくださる方と出会えるのを、心から楽しみにしています。
千葉県市原市の動物病院なら「姉ヶ崎どうぶつ病院」