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medical care
予防医療
フィラリア
フィラリアは蚊によって媒介される、犬の心臓に寄生する糸状の寄生虫です。予防をせずに感染してしまった場合、動物の体に様々な不調をきたします。

フィラリアの予防方法
月1回の投薬による予防をご提案しています。お薬の形状は、チュアブル、錠剤、粉、スポットオン製剤です。
予防のポイント
- 毎年フィラリア予防薬を始める前には、必ず検査をしましょう
- 毎年予防を開始したら、月1回必ず投薬をしてください
- 予防をする期間を守りましょう 目安は蚊が出始めてから1ヶ月後から、蚊がいなくなってから1ヶ月後までです
予防しないリスク
予防しないでフィラリアが感染してしまった場合、治療には動物への負担とリスクが伴います。また駆虫ができたとしても、心臓や肺へのダメージは一生残ります。
よくいただく質問
- 前年度予防をしっかりしたのに、毎年フィラリアの予防をする前に検査をするのは何故ですか?
- 前年度の予防が確実にできているかを確認し、安全に予防をしていただくためです。
- 室内飼いで外には出ず、室内で蚊取りグッズを使用しているのですが、フィラリア予防をしたほうがいいですか?
- 予防をおすすめしています。蚊は窓を開けた際に室内に入ってきたり、人間について室内に持ち込まれたりします。全く外に出ない動物でも室内で蚊に刺される可能性は十分にあります。
- 犬の病気だと思っていましたが、猫も予防したほうがいいですか?
- 予防をおすすめしています。フィラリアは本来、犬に寄生して心臓や肺に負担をかける病気です。しかし近年、猫の心臓や肺の血管にも寄生し、重篤な呼吸器症状や突然死を招くことがわかってきています。現在のところフィラリア症に対して最も効果的なのが予防と言われているので、積極的に予防をしてください。
混合ワクチン
混合ワクチンとは、複数の伝染病の予防のための薬剤です。ワクチン接種をすることにより伝染病に感染しても症状が出なくなったり、症状を軽く済ませてくれる効果があります。

当院で使用している混合ワクチンと予防できる感染症
接種するワクチンの種類は獣医師とご相談ください。
犬
6種混合ワクチン | 犬ジステンパーウイルス感染症、犬パルボウイルス感染症、犬伝染性肝炎、犬アデノウイルス2型感染症、犬コロナウイルス感染症、犬パラインフルエンザ感染症 |
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8種混合ワクチン | 上記6種に加え、レプトスピラ・カニコーラ、レプトスピラ・イクテロヘモラジー |
猫
3種混合ワクチン | 猫カリシウイルス感染症、猫ウイルス性鼻気管炎、猫汎白血球減少症 |
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5種混合ワクチン | 上記3種に加え、クラミドフィラ・フェリス感染症、猫白血病の持続性ウイルス血症の予防 |
混合ワクチン接種のタイミングについて
動物の体調の良い時に接種をします。当院で混合ワクチン接種をしたことのあるご家庭には、はがきにて接種時期のご案内をしています。
混合ワクチンの注意点
- 発情期で出血をしている場合は接種の延期をお願いしています。
- 混合ワクチン接種後2〜3日は安静をお願いしています。
- 残念ながらワクチンは100%安全な薬剤ではありません。接種後15〜30分では特に重篤な反応が起きることもあります。またご帰宅後にも体調が悪くなることがありますので、接種当日は特に注意して観察をしてください。
- 混合ワクチンの接種時期は獣医師の指示を守ってください。ワクチン接種の間隔が空いてしまった場合など、確実な予防効果が得られないことがあります。
ご自宅で注意していただく症状
以下の症状が確認された場合、すぐに病院に連絡をお願いします。
- 意識がない、または朦朧としている
- ふらつきがある
- 嘔吐した
- 呼吸が速い
- 粘膜が白い
- 立てない、力が抜ける
- 失禁
- 顔が腫れている…等
狂犬病
狂犬病はほぼ全ての哺乳類に感染するウイルス感染症です。 狂犬病予防接種は狂犬病予防法という法律によって犬への接種が義務付けられています。

狂犬病予防接種の方法
狂犬病予防接種は生後91日以上の犬が対象です。 毎年3月2日〜6月30日に接種をしてください。また生後91日以上の犬で狂犬病の予防接種を受けていない、 もしくは受けているかどうか不明な場合は、飼育を始めてから30日以内に接種をしてください。
- 狂犬病予防接種はお住いの市町村が行う集合注射でも接種することができます。
- 接種当日に発情出血を含め体調がすぐれない場合は、 接種の延期を提案することがあります。
狂犬病予防法による飼い主様の義務
- 現在お住まいの住所の市町村に、登録をしてください。
- 年1回、狂犬病予防接種をおこなってください。
- 登録時に発行される鑑札と、毎年接種後に発行される済票を首輪、胴輪等に装着してください。
*お住いが市原市、袖ケ浦市の方は、登録と初年度以降の接種済証の発行が可能です。
よくいただく質問
- 予防接種は絶対に受けなければいけないものですか?
- 狂犬病予防法という法律によって接種が義務付けられているため、特別な理由(体調不良や、予防接種が出来ない病気がある等)がない限り、全ての犬に接種をお願いしています。
- 狂犬病ワクチンと混合ワクチンは同時に接種できますか?
- 間隔を空けて接種します。
先に狂犬病ワクチンを接種した場合は、1週間後から混合ワクチンの接種が可能です。
先に混合ワクチンを接種した場合は、3週間後から狂犬病ワクチンの接種が可能です。
ノミ・ダニ
ノミ
ノミは動物だけでなく人間にも寄生し、吸血をする外部寄生虫です。 ノミの寄生だけで貧血したり、アレルギーを起こしたりすることもあります。

ノミ予防の方法
当院では月1回もしくは3ヶ月に1回の投薬による予防を提案しています。 (お薬の形状は、チュアブル、スポットオン製剤です)
予防期間
通年での予防をおすすめしています。
通年での予防をおすすめする理由
ノミは気温が13℃あれば繁殖ができます。
また卵に関しては、冬季であっても孵化することができます。 暖かい季節はもちろんのこと、冬場でも暖かい室内ではノミも吸血と繁殖を繰り返すため寒い時期の予防もおすすめしています。
よくいただく質問
- 散歩に行くけど草むらに入らないから、予防薬はいらない?
- ノミはどこにでもいる寄生虫です。外に行く場合は特に、予防をおすすめしています。
- 体にノミは見つからないから、ノミは寄生してないと思うのですが…
- ノミの感染が少ないと、体の表面の成虫を見つけるのは困難です。その場合は体についているノミの糞で寄生を疑うことがあります。 また目に見えるノミは寄生数全体の5%と言われています。少しでも疑う所見があれば、すぐに予防や駆虫を提案させていただいております。
- 薬の形状はチュアブル、スポットオンとのことですが、どちらのほうがいいですか?
- 動物に合ったものを選択してください。例えばお薬が苦手な子、薬を飲むと吐いてしまう子等はスポットオン製剤を。スポットオン製剤で皮膚炎を起こしたり、匂いが苦手等ある子は チュアブルタイプを。数種類のお薬をご用意していますので、獣医師とご相談ください。
マダニ
マダニは草むらで待ち伏せをし、近くを通った動物に寄生して吸血をする外部寄生虫です。
マダニが動物に感染すると、吸血している皮膚の部分に痛みが出たり、人にも感染するような様々な病気を伝搬します。

マダニ予防の方法
月1回もしくは3ヶ月に1回の投薬による予防を提案しています。 (お薬の形状は、チュアブル、スポットオン製剤です)
予防期間
通年での予防をおすすめしています。
通年での予防をおすすめする理由
マダニのピークは年に2回、春と秋です。 昨今話題となっているSFTS(重症熱性血小板減少症候群)はマダニが媒介する ウイルス性疾患です。 マダニから犬猫への感染、猫から人への感染も報告されているため、通年で予防をすることを強くおすすめします。
よくいただく質問
- 予防薬をつける以外で、気をつけることはありますか?
- マダニは山の中だけにいるものではなく、都内でも草むらに生息しています。 必要がなければ草むらの中に入らないようにし、アスファルトの上をメインで歩くようにしてください。
- 薬の形状はチュアブル、スポットオンとのことですが、どちらのほうがいいですか?
- 動物に合ったものを選択してください。例えばお薬が苦手な子、薬を飲むと吐いてしまう子等はスポットオン製剤を。スポットオン製剤で皮膚炎を起こしたり、匂いが苦手等ある子はチュアブルタイプを。数種類のお薬をご用意していますので、獣医師とご相談ください。