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犬や猫の膣脱の原因と症状は?診断・治療方法と予防法について解説

症例

腟脱は稀な疾患ですが、先日出産に伴って腟脱→子宮脱を起こした猫さんが来院されたので、記事を作成することにしました。

 

腟脱は膣の全周360度がドーナツ状に反転し、外陰部から突出する病態です。

子宮脱は、膣のさらに奥の組織の子宮が、反転して体外に出てきてしまう病態です。

 

脱出した状態が長時間に及んだ場合は膣粘膜の外傷、感染、壊死を引き起こしたり、脱水やショックなどの全身症状を引き起こすこともあります。

脱出してるかな?と思ったら早めに病院までお問い合わせください。

 

本記事では、犬や猫の膣脱・子宮脱について原因や症状、診断・治療方法を詳しく解説します。

 

犬猫の膣脱が起こる原因と病態

 

腟脱はホルモンに関連して起こります。

まず発情前期から発情期にかけてエストロジェンが分泌され、その影響で膣粘膜は腫れぼったくなり、厚みが増します。腫れた膣粘膜が外陰部から見えてしまうのが、膣過形成や、軽度の腟脱と呼ばれる状態です。完全な腟脱は出産時や妊娠後期に起きやすく、いきみ続けることで腟脱後に子宮まで脱出してしまうこともあります。

 

犬においては、好発犬種として以下の犬種の報告があります。

ブルドック
ボクサー
ゴールデンレトリバー
ジャーマンシェパード
セントバーナード
ラブラドールレトリーバー

主に若齢の大型犬に多くみられ、ボクサーに関しては遺伝的な原因も考えられています

 

犬猫の膣脱の症状

 

膣脱を起こした時は外陰部から赤い膣粘膜側が突出していますので、飼い主様もすぐに気づかれると思います。

腟脱の程度がひどい場合はうっ血により組織の一部が紫や黒色に変色し、汚れや外傷が見られます。

動物は違和感で陰部を舐めたり、出血していることが多いです。

 

犬猫の膣脱の診断方法

膣脱は、特徴的な外観をしているため、病歴の聴取、視診と触診で診断可能です。

来院した際の脱出の状態、脱出していた時間、組織の状況や全身状態で治療方法も変わるため、状態も含めて検査していきます。

 

全身状態や感染の有無を判断する目的で、また麻酔をかけての整復が必要な際は麻酔前検査を目的に、事前に血液検査や画像検査を行うケースもあります。

 

犬猫の膣脱・子宮脱の治療方法

膣脱は、軽度であれば発情終了と同時に退縮するケースが多いですが、次の発情時にも再発することがほとんどです。

脱出した組織が多い場合、麻酔下で脱出した組織を洗浄し、反転した膣の浮腫を取りながら手で戻していくことをまず試みます。戻らなかった場合は会陰切開をして入口を広げたり、それでも戻らない場合は開腹してお腹側から子宮の牽引する場合もあります。

また外傷・潰瘍・炎症が重度であれば、該当部分の膣粘膜を外科的に切除するケースもあります。

 

犬猫の膣脱・子宮脱の予防方法

膣脱を予防するためには、避妊手術を行うのが最も有効な手段です

何度も再発を繰り返している場合には積極的に避妊手術をお勧めします。

 

まとめ

本記事では、犬猫の膣脱・子宮脱について原因や症状、診断・治療方法を詳しく解説しました。

膣脱は性ホルモンの影響を受けて発生することが多い病態です。

発情が終了すれば改善でする場合が多いものの、脱出が重度、脱出してから時間が経ってしまうと膣粘膜の壊死や全身状態の悪化を引き起こします。

腟脱・子宮脱を疑ったらまずは病院にご連絡ください。

再発を何度も繰り返す症例については、根本的な解決策として避妊手術の実施をおすすめいたします。

 

 

 

 

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