コラム
犬の喉頭腫瘍について|原因や症状、治療法について解説
喉頭は口の奥の気管の入り口で、食べたものが気管に入らないように蓋をする役目の部分です。この喉頭に腫瘍が生じると、喉頭内腔が狭くなり、呼吸困難などの症状を引き起こします。
今回は、犬の喉頭腫瘍の原因や予防法について詳しく解説していきます。
原因
犬の原発性喉頭腫瘍は稀で、扁平上皮癌といわれる悪性腫瘍が最も多いといわれています。原発性ではなく、全身性あるいは転移性の腫瘍が喉頭に発生することもあります。
症状
喉頭腫瘍の症状としては、鳴き声が変わる、食べ物を飲み込む際に辛そうにするといった嚥下障害などの症状が見られます。
さらに進行すると、喘鳴や努力性呼吸、呼吸困難(酸欠からチアノーゼ)、意識喪失などがみられるようになります。
急性の呼吸困難を引き起こし、最悪の場合は死に至るケースもあります。
診断方法
喉頭腫瘍は主にX線、超音波検査 、CT検査により、喉頭部分に腫瘍が存在することを画像上で確認することにより診断されます。
また、場合によっては内視鏡検査が必要になるケースもあります。
さらに、腫瘍が良性か悪性か、悪性度などを確認するには、病理組織診断が必要です。
治療方法
治療方法は主に外科治療であり、喉頭全摘出術により喉頭を丸ごと除去するか、腫瘍のみを取り除く手術が選択されます。
しかし、良性腫瘍であれば、このような外科的治療により根治が可能ですが、悪性腫瘍では多くの場合症状を緩和する目的で行われます。
予防法や注意点
喉頭腫瘍に予防法はありません。
犬の喉頭腫瘍は緩やかに進行するため、早期発見が難しく、進行して重度な呼吸困難などが生じた段階で気付くケースが大半です。
そのため、日頃から愛犬をしっかり観察し、気になる様子があれば早めに動物病院を受診するようにしましょう。
まとめ
喉頭腫瘍などの腫瘍は、早期発見で治療やその後の経過も良好になる可能性が高くなります。
日常的に愛犬をしっかり観察し、早期発見・早期治療に努めましょう。
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