コラム
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症例
犬・猫の皮膚糸状菌症|脱毛・フケ・かゆみの症状と人への感染リスク
皮膚糸状菌症(ひふしじょうきんしょう)は、犬や猫の皮膚や毛にカビの一種が感染して起こる皮膚病です。
見た目は軽い皮膚炎に見えても放っておくと脱毛が広がったり、人にうつることもあるため「毛が部分的に抜けてきた」「フケが多くてかゆがっている」といった症状が見られるときは、注意が必要です。
今回は、皮膚糸状菌症の原因や症状、治療法、そして再発を防ぐためのケアやトリミングとの関わりについて詳しくご紹介します。
皮膚糸状菌症とは?原因と感染の仕組み
皮膚糸状菌症は「皮膚糸状菌」という真菌(カビの仲間)が皮膚や毛根に感染して炎症を起こす病気です。
この菌は湿気を好み、温かくジメジメした環境で増えやすい特徴があります。免疫力が低下しているときや、皮膚に小さな傷がある場合には感染しやすくなるため、季節の変わり目などにも注意が必要です。
<主な感染経路>
・感染した犬や猫との直接的な接触
・ブラシやタオル、寝具などの共有
・環境中(カーペットや家具など)に残った胞子からの感染
また、この病気は人にも感染する「人獣共通感染症」のひとつです。特に子どもや高齢の方、免疫力が弱っている方は注意が必要ですが、適切な治療と環境管理を行うことで感染の広がりを抑えることができます。
主な症状
皮膚糸状菌症は、見た目や触ったときの変化から気づかれることが多い病気です。初期は軽い脱毛やフケ程度のこともありますが、放っておくと症状が広がり、かゆみや炎症が強くなることもあります。
<よくみられる症状>
・コイン状に毛が抜ける(円形脱毛)
・皮膚が赤くなり、かさぶたやフケが出る
・かゆがって掻き壊してしまう
・被毛がボサボサしてツヤがなくなる
犬は顔や前足に、猫は頭部や体幹に出やすい傾向があります。また、人に感染した場合は、赤く丸い発疹やかゆみがあらわれることがあります。
見た目がアレルギー性皮膚炎などのほかの皮膚病と似ているため、ご家庭での判断は難しい病気です。「少しおかしいかも」と感じたときは、早めに動物病院で皮膚の状態を確認してもらうことをおすすめします。
治療とご自宅でのケア
皮膚糸状菌症の治療では、まず皮膚に付着した菌をしっかり減らし、これ以上感染を広げないことが大切です。
<主な治療方法>
症状の程度や感染の範囲によって、外用薬・内服薬・薬浴(薬用シャンプー)などを組み合わせながら進めていきます。
◆ 抗真菌薬(塗り薬・内服薬)
感染した皮膚や毛に直接作用し、菌の増殖を抑えます。
◆ 薬用シャンプー(薬浴)
皮膚表面の菌を洗い流し、再感染を防ぎます。
見た目の症状が軽くても、毛や皮膚の奥に菌が潜んでいることがあるため、根気よく治療を続けていくことが求められます。
<ご家庭でのケアポイント>
治療とあわせて、ご自宅での環境ケアもとても重要です。皮膚糸状菌はカーペットや寝具などに胞子が残りやすいため、日常の清潔管理も再発防止のカギとなります。
・タオル・ブラシ・寝具などの共有を避ける
・掃除や洗濯をこまめに行い、カビの胞子を減らす
・完治するまでは、他の動物との接触を最小限にする
症状が落ち着いたように見えても、検査で陰性が確認されるまで治療を続けることが大切です。焦らず一歩ずつ、獣医師と一緒に皮膚の回復を見守っていきましょう。
トリミングとの関係|清潔を保つことが再発防止の鍵
皮膚糸状菌症は「湿気」と「汚れ」を好む病原菌によって起こります。そのため、皮膚を清潔に保つトリミングは、再発防止のうえでも大切なケアのひとつです。
<トリミングでできる皮膚ケア>
・被毛を短く整え、通気性をよくする
・薬用シャンプーで皮膚を清潔に保つ
・トリマーが異変に気づき、早期発見につながる
特に、皮膚トラブルがある子や再発を繰り返す子は、動物病院併設のトリミングを利用するのがおすすめです。
姉ヶ崎どうぶつ病院では、皮膚の状態を確認しながら薬用シャンプーを使用し、必要に応じて獣医師が診察を行います。皮膚の健康を守るため、「美容」と「医療」の両面からサポートできる体制を整えています。
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(※事前診察が必要となる場合があります)
皮膚トラブルがある子も、獣医師の確認のもとで安心して施術を受けられます。「最近、毛が抜けてきた」「皮膚が赤い」など気になる症状がある場合は、この機会にぜひご相談ください。
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まとめ
皮膚糸状菌症は、犬や猫にとって身近な皮膚トラブルのひとつです。見た目は軽い皮膚炎のようでも、放っておくと脱毛が広がったり、人に感染してしまうこともあります。治療を続けながら、ご家庭での清潔管理やトリミングを通して皮膚を健やかに保つことが、再発を防ぐための大切なポイントです。
「少し毛が抜けている気がする」「赤みがなかなか引かない」といった小さな変化も、早めにご相談いただくことで大きなトラブルを防ぐことができます。気になる症状があればお気軽に姉ヶ崎どうぶつ病院までご相談ください。
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症例
皮膚が赤い・べた猫のマラセチア性皮膚炎とは?治療とケアのポイント
「最近うちの子、体がべたつく」「なんだか独特なにおいがする」――そんな変化を感じたことはありませんか?
特に耳や脇、首まわりに赤みやかゆみ、においを伴う症状がみられる場合は「マラセチア性皮膚炎」が疑われます。放っておくと慢性化することもあるため、早めのケアが大切です。
今回は、犬や猫のマラセチア性皮膚炎の原因や症状、治療・ケアの方法について、獣医師の視点から解説します。
マラセチア性皮膚炎とは?原因と起こりやすい部位
「マラセチア」は、犬や猫の皮膚や耳の中に普段から存在している“常在菌”の一種(カビの仲間)です。
健康なときは皮膚のバランスを保つ働きをしていますが、以下のような要因が重なると、異常に増えて炎症を起こすことがあります。これが「マラセチア性皮膚炎」と呼ばれる状態です。
<主な原因>
・湿気や皮脂が多く、皮膚が蒸れやすい環境
・耳の中や皮膚のシワに汚れや湿気がたまる
・シャンプーのすすぎ残し
・免疫力の低下やホルモンバランスの乱れマラセチアは季節や体質の影響を受けやすく、特に湿度が高い時期には発症しやすくなります。
症状の特徴
マラセチア性皮膚炎は、においやべたつき、赤みといったサインから気づかれることが多い病気です。
<よくみられる症状>
次のような小さな変化を見逃さないことが、早期発見につながります。・皮膚が赤くなっている、かゆがっている
・フケが多く、毛に白い粉がついている
・被毛がべたつき、触ると脂っぽい感触がある
・甘酸っぱいような独特のにおいがする炎症が進むと、皮膚が黒ずんだり厚く硬くなったりすることもあり、慢性化すると治りにくくなる傾向があります。
<部位別の特徴>
以下の部位は、蒸れやすく皮脂が多い“マラセチアが好む環境”です。◆耳の中
マラセチアが増えると「外耳炎」を起こしやすく、耳をかく・頭を振る・耳を気にする仕草が見られます。◆顔まわりや首、脇、股など
毛が抜けて赤くなり、触るとべたつくことがあります。◆猫の場合
あごや顔まわりが脂っぽくなり、毛が束のように固まることもあります。「シャンプーしてもすぐにべたつく」「においが取れない」と感じたら、早めに動物病院で皮膚の状態を確認してもらいましょう。
治療とケア|治らないときは原因を探ることが大切
マラセチア性皮膚炎の治療では、皮膚に増えたマラセチアを減らし、炎症を落ち着かせることが基本です。
<主な治療方法>
症状の程度や広がりによって、治療の方法は少しずつ異なります。◆外用療法
抗真菌薬を含む薬用シャンプーや塗り薬で、皮膚の表面で増えたマラセチアを減らし、清潔に保ちます。◆内服療法
皮膚全体に症状が広がっている場合や、外用だけで改善が見られない場合に併用することがあります。ただし、マラセチア性皮膚炎は再発しやすい病気でもあります。そのため、表面的な炎症を治すだけでなく、なぜマラセチアが増えたのかという“背景の原因”を探ることが大切です。
たとえば…
・アレルギーによる皮膚バリアの低下
・皮脂分泌の異常
・ホルモンバランスの乱れ(内分泌疾患など)これらが関係していると、治療しても再発を繰り返すことがあります。
また「良くなったように見えても、完全に菌がいなくなっていない」というケースもあるため、自己判断で治療を中断せず、獣医師の指示に沿って通院を続けることが再発防止のポイントです。
<ご家庭でのケアポイント>
日常生活では、次のようなケアを意識するとより効果的です。・定期的なシャンプーで皮膚を清潔に保つ
・シャンプー後はドライヤーでしっかり乾かして湿気を残さない
・ベッドやタオルなどをこまめに洗濯し、清潔を保つこうした日常のケアと通院を並行して行うことで、皮膚の健康をより良い状態に保つことができます。
トリミングとの関係|清潔を保つことが再発予防に
マラセチア性皮膚炎は、皮膚の蒸れや汚れがきっかけで悪化・再発しやすい病気です。そのため、皮膚を清潔に保つトリミングは、予防と再発防止のどちらにも大切な役割を果たします。
被毛を整え、シャンプーとドライを丁寧に行うことで通気性が良くなり、マラセチアが増えにくい健康的な皮膚環境を維持できます。
<病院併設のトリミングなら皮膚トラブルのある子も安心>
ご自宅でのケアが難しい場合や、すでに皮膚トラブルがある子は、動物病院併設のトリミングがおすすめです。姉ヶ崎どうぶつ病院では、皮膚の状態を確認しながら、必要に応じて薬用シャンプーを使用しています。また、炎症やかゆみが強い場合は、獣医師が診察のうえで最適なケア方法をご提案します。
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(※事前診察が必要となる場合があります)「皮膚に赤みがある」「ベタつきやにおいが気になる」といったお悩みのある飼い主様は、ぜひこの機会にご利用ください。
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まとめ
マラセチア性皮膚炎は、赤み・べたつき・においなど、飼い主様が気づきやすいサインから始まることが多い病気です。湿度や体質などの影響で再発しやすいため、治療とあわせて日常のケアを続けていくことが大切です。
「なかなか治らない」「繰り返してしまう」と感じたときは、原因を特定することが改善への近道です。当院では、治療だけでなく日常のケアまで見据えたサポートを行っています。
再発しにくい健康な皮膚づくりを一緒に目指していきましょう。■関連する記事はこちらです
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症例
どんぐりや落ち葉に要注意!秋の犬の散歩で起こりやすい危険と対策
秋は涼しくなり、愛犬との散歩が気持ちいい季節です。しかしその一方で、秋ならではの危険も増えることをご存じでしょうか。
例えば、散歩中の誤食、虫刺され、昼夜の寒暖差による体調不良、そして日が暮れる時間の早まりによる事故など、気持ちのよい季節だからこそ油断せず、愛犬を守る工夫が必要です。
今回は、秋の犬の散歩で起こりやすい危険と、その対策について詳しくご紹介します。
誤食に要注意!身近に潜む危険な植物や食べ物
秋の散歩道には犬が好奇心から口にしてしまう危険なものが多くあります。
◆ どんぐり・銀杏
食べると下痢や嘔吐を引き起こすことがあり、大量に摂取すると中毒症状(ふらつき、けいれん)につながる場合もあります。
◆ キノコ
見分けが難しく、中には強い毒をもつ種類もあります。数口食べただけで肝臓や腎臓にダメージを与えるケースもあるため、絶対に口にさせないことが大切です。
◆ 落ち葉
湿った落ち葉はカビや細菌が繁殖しやすく、誤食すると嘔吐・下痢などの消化器症状を招きます。
◆ 公園の食べ残し
秋は行楽シーズンで、公園に食べ残しやゴミが落ちていることも多くなります。人の食べ物は犬にとって中毒のリスクがあるため注意が必要です。
こうした身近なものでも、犬にとっては思わぬ危険となるため、意識して見守ってあげましょう。
▼誤飲・誤食について詳しくはこちらから
季節の変化で注意したい体調トラブル
秋は過ごしやすい季節である一方で、実は犬の体調が変化しやすい時期でもあります。気温や環境の移り変わりによって、思わぬ不調が表れることもあるため注意が必要です。
◆ 寒暖差による不調
昼夜の寒暖差が大きい日は、呼吸器や消化器に負担がかかりやすく、咳や下痢の症状が出ることがあります。特に短頭種(フレンチブルドッグ、パグなど)は気温変化に弱いため注意が必要です。
◆ 花粉によるアレルギー
秋はブタクサなどの花粉が飛散し、くしゃみや鼻水、皮膚のかゆみを訴える犬もいます。散歩から帰ったら体を拭いて花粉を落とすだけでも症状軽減につながることがあります。
▼犬のアレルギー性皮膚炎について詳しくはこちらから
◆ 夏の疲れが残る「秋バテ」
高温多湿の夏を過ごしたあと、体力を消耗して秋になっても食欲が戻らない子がいます。食欲不振や元気消失が続く場合は、内臓の病気が隠れていることもあるため早めの受診がおすすめです。
◆ シニア犬や持病がある子は特に注意
心臓病や関節疾患を抱える子では、気温差や長時間の散歩が負担になります。いつもより疲れやすい、歩きたがらないといったサインを見逃さないようにしましょう。
季節の変わり目は小さな体調変化が大きな病気のサインになることもあります。散歩の際は愛犬の様子をよく観察し、気になる症状があれば早めにご相談ください。
快適で安全な散歩の工夫
秋のお散歩を安心して楽しむためには、ちょっとした準備や工夫が大切です。毎日の習慣に取り入れるだけで、思わぬトラブルを防ぐことにつながります。
<誤食対策>
落ち葉やどんぐりなど、犬が好奇心から口にしてしまうものは意外と多いものです。実際、誤食がきっかけで来院されるケースも少なくありません。
・危険なものが落ちている可能性のある場所や草むらを避ける
・リードを短めに持ち、目を離さない
・拾い食いの癖がある子には口輪を活用
もし「食べてしまったかも」と心配になったときは、早めにご相談いただくと安心です。
<夜道の安全対策>
秋は日没が早く、夕方の散歩もあっという間に暗くなります。事故を防ぐためには、次のような工夫が有効です。
・首輪やリードに反射素材を使う
・LEDライトを装着して視認性を高める
特に黒っぽい被毛の子は暗い場所で見えにくいため注意しましょう。
<散歩ルートの工夫>
落ち葉が積もる場所にはカビやゴミが隠れていることがあり、草むらにはダニが潜んでいることもあります。愛犬の健康を守るためには、できるだけ安全なルートを選んであげることが大切です。
<虫対策は秋も継続>
ノミ・マダニ・蚊は秋も活動しています。
予防を夏でやめてしまうと「フィラリア症」や「ダニ媒介性疾患」といった病気のリスクが残ります。涼しくなっても油断せず、動物病院で処方される予防薬を継続しましょう。
▼犬のフィラリア予防について詳しくはこちらから
<水分補給を忘れずに>
涼しい季節でも、乾燥によって脱水を起こす子は少なくありません。
・散歩のときは水と器を必ず持参する
・途中で立ち止まり、こまめに水を与える
飲む量や排尿の様子も、体調の変化を知る大切な手がかりになります。日々の散歩のなかで観察を心がけてあげましょう。
まとめ
秋の散歩は気持ちの良い時間ですが、どんぐりや落ち葉の誤食、花粉や寒暖差による体調不良、暗くなる時間の早まりによる事故など、気をつけたい危険が多く潜んでいます。日々の環境をよく観察し、無理のないペースで歩くことを心がけましょう。
また「少し元気がない」「咳が増えた」といった小さな変化も、体調トラブルのサインであることがあります。気になる様子が見られた際は、早めに動物病院にご相談ください。
愛犬との秋のお散歩を、安全で楽しい時間にしていきましょう。
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症例
犬・猫の換毛期に注意!秋の抜け毛対策とグルーミングのポイント
秋になると、家の中にふわふわ舞う抜け毛に「掃除が追いつかない…」と感じる飼い主様も多いのではないでしょうか。
実はこの時期の抜け毛は、単に掃除が大変になるだけでなく、放置すると毛玉や皮膚トラブルにつながり、犬や猫の健康にも影響を与えることがあります。
今回は、秋の換毛期に知っておきたい抜け毛対策と、愛犬・愛猫が快適に過ごすためのグルーミングの工夫をご紹介します。
換毛期とは?秋に抜け毛が増える理由
犬や猫は季節の変わり目に被毛が生え変わる「換毛期(かんもうき)」を迎えます。特に秋は、夏の軽やかな毛から冬の厚い毛へと切り替わる時期。寒さに備えて被毛が密になるため、抜け毛の量が一気に増えます。
この抜け毛を放置すると…
・からまって毛玉になり、皮膚を引っ張って痛みやかゆみの原因になる
・通気性が悪くなり、蒸れや皮膚炎が起こりやすくなる
・抜け毛に雑菌や汚れが付着し、ニオイの原因になることも
「毛が抜けるのは仕方ないこと」と思ってしまいがちですが、実は健康を守るためにもケアが欠かせない季節なのです。
換毛期に行いたいグルーミングの基本
秋の換毛期を快適に過ごすためには、次のようなケアを心がけてみましょう。
◆ ブラッシングは“毎日”が理想
抜け毛を取り除くだけでなく、血行促進や皮膚の健康維持にもつながります。
ブラシの種類も、短毛種にはラバーブラシ、長毛種にはスリッカーブラシなど、その子に合ったものを選ぶと効果的です。
◆ シャンプーで清潔を保つ
換毛期にシャンプーをすると、皮膚や毛に残っている抜け毛をまとめて落とせます。
月1〜2回が目安ですが、皮膚が弱い子は頻度を控え、低刺激のシャンプーを使うと安心です。
◆ そのほかのケアも一緒に
換毛期のタイミングに合わせて、以下も一緒に行うと快適に過ごせます。
・爪切り
・耳掃除
・肛門腺ケア
ただし、強いにおいや赤みがあるときは病気が隠れている場合もあるため、早めに動物病院にご相談ください。
<ご家庭でのケアとプロに任せるケアの線引き>
換毛期のお手入れはご家庭でも十分に行えますが、すべてを無理なくカバーできるわけではありません。どこまでを自宅で行い、どこからをプロに任せるべきかを知っておくと安心です。
▼ご家庭でできること
日常的なブラッシング、簡単なシャンプー
▼プロに任せた方が安心なこと
毛玉が大きく絡まった場合、シニアや持病のある子のシャンプー
毛玉を無理に取り除こうとすると皮膚を傷めてしまうこともあるため、難しいと感じたらプロにお願いするのが安心です。
姉ヶ崎どうぶつ病院のトリミングの特徴
姉ヶ崎どうぶつ病院では、病院に併設されたトリミング室をご用意しています。美容のためだけでなく、健康面にも目を配りながら施術を行えるのが大きな特長です。
◆ 病院併設だからこその安心
当院のトリマーは、日常的に獣医師と連携を取りながら施術を行っています。
施術中に皮膚の赤みやしこりなど気になる変化を見つけた場合は、すぐに獣医師が確認し、必要に応じて対応できる体制を整えています。
◆ 年齢や体調に合わせた無理のない施術
年齢制限なく受け付けており、持病がある子も事前診察を行ったうえで、安全な方法でトリミングを進めます。体力や体調を考慮しながら、その子に合わせた負担の少ない施術を心がけています。
◆ 健康チェックを兼ねたトリミング
換毛期は特に皮膚トラブルや抜け毛が増える時期です。施術の前後には皮膚の状態や耳の中、被毛の質感などを細かく確認し、小さな変化も見逃さないようにしています。
普段の生活では気づきにくい体調のサインを早めに発見できるのも、病院併設のトリミングならではの強みです。
<新規限定!初回トリミング料金20%オフキャンペーン>
姉ヶ崎どうぶつ病院では、現在「初めてご利用の方」に向けてお得なキャンペーンを実施しています。
・実施期間:2025年10月31日(金)まで
・キャンペーン内容:初回トリミング料金 20%オフ
(※事前診察が必要となる場合があります)
病院併設ならではの丁寧なケアを、この機会に実感していただければと思います。
▼トリミングキャンペーンについての詳しいご案内はこちらから
【初回トリミング料金20%OFF】トリミング室からお得なキャンペーンのお知らせ
まとめ
秋の換毛期は、犬や猫が健やかに冬を迎えるための大切な準備期間です。毎日のブラッシングやシャンプーで清潔に保ち、皮膚の状態をよく観察することがポイントとなります。
そして、もし毛玉や皮膚トラブルが気になるときには、無理せず専門家に任せることも大切です。当院のトリミングは、抜け毛対策と同時に、愛犬・愛猫の体調管理もお手伝いします。体調に不安がある子でもお気軽にご相談ください。
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症例
犬・猫の夏バテ症状と対処法
暑さが厳しくなる季節は、猫にとっても体調を崩しやすい時期です。
「ぐったりして動かない」「ごはんをほとんど食べない」「嘔吐や下痢が続く」などの症状が1日以上続く場合は、早めに動物病院の受診をおすすめします。
そのうえで、夏に多い猫の体調不良や予防のポイントを解説します。
猫に多い“夏特有の体調不良”とは
夏は気温や湿度の変化によって猫の体にさまざまな影響が出やすくなります。いくつかの症状が重なって現れることもあり、日々のちょっとした変化を見逃さないように注意が必要です。
◆ 猫の夏バテ
暑さによるストレスや食欲の低下、水分不足などが重なることで、元気がなくなったり、ごはんを残すようになる「夏バテ」の症状が見られることがあります。
特に高齢の猫や持病のある猫は体調を崩しやすいため、いつも以上に慎重な見守りが大切です。
◆ 脱水症状
気温が高い日が続くと、体内の水分が失われやすくなりますが、猫はもともと水をあまり飲まない傾向があります。そのため、軽度の脱水でも体に大きな負担となることがあり、元気がなくなる・便秘になる・尿が少なくなるなどの症状が見られることがあります。
◆ 皮膚トラブル(湿疹・かゆみ)
湿度が高いと皮膚が蒸れやすくなり、かゆみや赤み、湿疹などのトラブルが増える傾向があります。特に長毛種や毛の密度が高い猫では、皮膚の通気性が悪くなりやすく、トラブルが起こりやすい状態です。
◆ 下痢・嘔吐
暑さによる胃腸の乱れや、ちょっとした食事の変化、ストレスなどがきっかけで、下痢や嘔吐が起こることもあります。原因がはっきりしない体調不良が続く場合には、内臓の病気が隠れていることもあるため、早めの受診を検討しましょう。
◆ 熱中症(室内でも発症あり)
「猫は室内にいるから安心」と思われがちですが、風通しが悪い部屋やエアコンを切った室内では、熱中症を起こすリスクがあります。呼吸が荒くなる、体が熱い、よだれが出るなどの症状がある場合は、すぐに動物病院へご連絡ください。
猫は体調の変化を隠してしまいやすい動物だからこそ、小さなサインに気づいて早めに対応してあげることが、夏を健やかに過ごすための第一歩になります。
夏バテや病気を防ぐための予防対策
夏を元気に乗り切るためには、日々のちょっとした工夫がとても大切です。猫は環境の変化に敏感で、不調を隠す傾向があるため、予防的なケアを意識して行いましょう。
◆ 室温・湿度管理
猫にとって快適な環境を保つためには、室温26〜28℃前後、湿度50〜60%程度を目安に、エアコンや除湿器を上手に活用するのがおすすめです。
ただし、冷やしすぎや風の直当てはかえって負担になることもあります。次のような工夫で、猫が自分で快適な場所を選べるようにしてあげましょう。
・風が直接当たらないスペースをつくる
・冷感マットやタイル、涼しい床を複数用意する
・カーテンで日差しを和らげる工夫をする
猫がリラックスできる場所をいくつか用意しておくことで、暑さからくるストレスも軽減できます。
◆ 水分補給サポート
夏は水分が失われやすく、脱水症状のリスクが高まる季節です。普段からしっかり水分をとれるように、以下のような工夫を取り入れてみてください。
・複数の場所に水飲み場を設置する
・新鮮な水にこまめに交換する
・ウェットフードやスープ仕立てのごはんを取り入れる
・飲みやすい水温(冷たすぎない温度)を調整する
猫の好みに合わせた環境づくりが、水分摂取のサポートにつながります。
◆ 食事の見直し
暑さで食欲が落ちてくると、体力の低下や夏バテの悪化につながることがあります。もし、食べる様子に変化が見られる場合は、以下のような見直しを検討してみましょう。
・粒の大きさや硬さを調整して、食べやすさを改善する
・香りが立ちやすいフードや嗜好性の高いものを取り入れる
・1回の量を少なくし、回数を増やしてこまめに与える
無理に食べさせようとするのではなく、猫のペースを尊重しながら工夫してあげることが大切です。
◆ 被毛のお手入れ
被毛のケアは、皮膚の健康や体温調節のためにも重要です。特に長毛種は、毛玉ができやすく、皮膚トラブルの原因にもなるため、こまめなブラッシングを心がけましょう。
・毛玉や抜け毛を取り除き、通気性を確保する
・ブラッシング中に皮膚の異常にも気づきやすくなる
短毛の猫でも、定期的なブラッシングは快適な夏を過ごす手助けになります。
◆ 寄生虫対策(予防薬の継続)
ノミやダニは、夏場に活発化する寄生虫であり、皮膚炎や感染症のリスクを伴います。外に出ない猫であっても、人の衣類などから室内に入り込むことがあるので注意が必要です。
・ノミ・ダニ予防薬は「夏だけ」でなく通年での継続を
・一見健康に見えても、皮膚トラブルの原因になることもあるため予防が大切
猫の健康を守るために、定期的な予防薬の投与を忘れずに行いましょう。
「いつもと違う」が受診のサイン|相談の目安とは
猫は不調をわかりやすく訴えることが少ないため、飼い主様が日ごろの様子をよく観察しておくことが大切です。「なんとなく元気がない」「水をあまり飲まない」「寝てばかりいる」といった変化も、夏場は重要なサインになることがあります。
以下のような症状が見られた場合は、早めに動物病院へご相談ください。
・食欲の低下が続く
・嘔吐や下痢が1日以上続く
・呼吸が早い、苦しそうに見える
・元気がなく、反応が鈍い
・水を飲む量が極端に減った/増えた
「様子を見るか、病院に連れて行くか迷っている」というときも、お気軽にご相談ください。早めの対処が愛猫の負担を軽減することにつながります。
よくある質問
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Q. 猫が夏バテで食欲が落ちているだけか、病気かどうか見分けられますか?
A. 夏バテは一時的な食欲不振やだるさが中心で、水分摂取や休養で改善することがあります。ただし、嘔吐・下痢・血便・急な体重減少を伴う場合は、胃腸炎や内臓疾患など別の病気の可能性があるため受診が必要です。 -
Q. 「下痢」や「嘔吐」があっても夏バテの範囲ですか?
A. 軽度で半日以内に回復するケースもありますが、繰り返す/1日以上続く/ぐったりして元気がない場合は、脱水や感染症が疑われますので動物病院にご相談ください。 -
Q. 高齢猫や持病のある猫は注意が必要ですか?
A. はい。夏バテが引き金になって腎臓病・心臓病などの症状が悪化することがあります。普段と違う様子があれば早めの受診を。
まとめ
猫は季節の変化に敏感で、特に夏はさまざまな体調不良が起こりやすい時期です。予防のポイントを押さえながら日々の生活を見直すことで、愛猫の健康を守ることができます。
もし「いつもと違う」と感じることがあれば、早めのご相談をおすすめします。姉ヶ崎どうぶつ病院では、猫の繊細な変化にも丁寧に対応し、飼い主様と一緒にその子に合ったケアを考えてまいります。
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