コラム

カテゴリー

アーカイブ

犬と猫の健康診断の重要性について|気になる愛犬・愛猫の健康チェック!

症例

最近、飼い主様の愛犬や愛猫の健康への意識が高まり、毎年健康診断を受ける方が増えています。

健康診断は、病気の早期発見・早期治療に役立つだけでなく、日頃の疑問や不安を獣医師に相談できるよい機会でもあります。

 

今回は犬と猫の健康診断の重要性について詳しく解説します。

健康診断の目的

健康診断の一番の目的は病気を早期に発見し、早期に治療することです。早期発見・早期治療は、愛犬や愛猫のQOL(生活の質)を向上させ、長期的には医療費の負担を減らすことにもつながります。

特に腫瘍や腎臓病などの病気は、症状が出るまで時間がかかることが多いため、健康診断で早めに見つけることが非常に大切です。

 

また、健康診断は予防医療の面でも大きな意味があります。飼い主様と獣医師がしっかりコミュニケーションをとることで、疑問や不安を解消し、適切な飼育環境を整え、肥満を予防することができます。これにより、愛犬や愛猫のQOLが向上し、病気の予防にもつながります。

 

予防は治療に勝る」という言葉があるように、健康診断で病気を予防することは、早期発見・早期治療以上に多くのメリットをもたらします。

 

健康診断の頻度

健康診断の理想的な頻度については、獣医師によって多少の違いがありますが、基本的には年に1回を目安にしてください。7〜8歳を超えてシニア期に入ると、さまざまな病気のリスクが高まるため、半年に1回程度に増やすこともよいでしょう。

もちろん、基礎疾患や現在の健康状態によって適切な頻度は異なりますので、当院の獣医師にご相談ください。

 

犬と猫で推奨される健康診断の頻度は大きく変わりませんが、猫は病気の兆候に気づきにくいことが多い傾向があります。

特に加齢に伴い、猫では慢性腎臓病のリスクが高まるため、不安がある場合は健康診断の頻度を増やすことを検討してみましょう。

また、特定の品種に多く見られる疾患が心配な場合も、獣医師と相談しながら適切な健康診断の頻度を決めることをおすすめします。

 

健康診断の主な検査項目とその重要性

健康診断で行う主な項目は以下の通りです。

 

<問診>

飼い主様から、日頃の様子や気になる点についてお話を伺います。普段の生活で見られる小さな変化や、飼い主様だからこそ気づく異変を確認することで、病気の早期発見につながることがあります。

どんな些細なことでも構いませんので、気になることや不安に感じていることがあれば、ぜひお話しください。

 

<身体検査>

視診、触診、聴診などで全身を丁寧にチェックします。特に視診での口腔内疾患や白内障の確認、聴診での心雑音のチェックは重要です。

 

また、体重測定や体型の評価を行い、太りすぎや痩せすぎていないかを確認します。

肥満は万病の元」という言葉もあるように、肥満は関節疾患や呼吸器疾患などさまざまな病気のリスクを高めるため、注意が必要です。

 

<血液検査>

全血球計算(CBC)では、赤血球や白血球、血小板の数を測定し、貧血や炎症の有無、白血病の兆候などを確認します。

さらに、血液生化学検査では血糖値や腎臓、肝臓に関連する数値、電解質バランスを調べ、腎臓病や肝臓病、糖尿病、脱水症状の早期発見や病状の確認が可能です。

また、甲状腺ホルモンやコルチゾールなどのホルモン検査で、甲状腺疾患などの内分泌疾患を評価することもあります。

 

<レントゲン検査>

胸部・腹部のレントゲン撮影は、健康診断において欠かせない検査です。

心臓や肺、腹部の臓器、骨、関節の状態を同時に確認でき、腫瘍や転移の早期発見にも役立ちます。さまざまな病気の診断に有効な検査です。

 

<エコー検査>

腹部エコー検査では、腎臓や肝臓、脾臓、膀胱、消化管、リンパ節などを詳しく観察します。エコーでは臓器の動きや大きさ、内部の状態をリアルタイムで確認できるため、腹腔内に発生した腫瘍の評価や尿路結石の位置や大きさなどの検査に役立ちます。

心臓エコーでは心臓内部や弁の動き、血流などを確認し、心臓の機能に問題がないか評価します。

 

<尿検査>

尿検査では持参いただいた尿や院内で採取した尿を使って、尿比重や尿タンパク、結晶、細菌などを調べます。

腎臓や膀胱の健康状態を確認するほか、糖尿病や尿路感染症の早期発見に有効です。

 

<糞便検査>

便の中に血液や寄生虫が混じっていないかを確認し、消化器系の健康をチェックします。

 

健康診断で発見される主な疾患

健康診断で発見されることが多い主な疾患は以下の通りです。

 

<犬>

・口腔内疾患

・僧帽弁閉鎖不全症

・短頭種気道症候群

・膝蓋骨脱臼

・関節疾患

・腫瘍性疾患 等

 

<猫>

・口腔内疾患

・肥大型心筋症

・甲状腺機能亢進症

・慢性腎臓病

・膀胱炎

・尿路結石

・腫瘍性疾患

・糖尿病

・関節疾患 等

 

 

姉ヶ崎どうぶつ病院の健康診断

当院では、Team HOPEおよびAAHA(アメリカ動物病院協会)が提唱する健康診断の項目をベースにした、信頼性の高い健康診断コースをご用意しています。

 

Team HOPE(公式サイト)は、動物医療の現場で広く支持されている健康診断の基準を策定しており、当院でもその項目をしっかりと取り入れています。また、AAHA(公式サイト)はアメリカで動物医療の基準を確立している団体で、世界中の動物病院に影響を与えています。

 

これらの基準に基づいた健康診断を通じて、早期発見や予防に力を入れており、飼い主様が安心して愛犬や愛猫の健康を守れるようサポートいたします。

ご興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

 

当院の健康診断のご紹介はこちらです

 

まとめ

愛犬や愛猫の健康を守るために、定期的な健康診断は欠かせません。

飼い主様は毎日の生活の中で、誰よりも早く小さな変化に気づける存在です。だからこそ、日常の様子や体調の変化を見逃さずにチェックすることが大切です。

もし少しでも気になることがあったら、無理せずかかりつけの獣医師に相談してみましょう。大切な家族の健康を守るために、早めの対応が安心につながります。

 

■関連する記事はこちらです
犬と猫の歯周病について|ご自宅での歯磨きが大切
犬の僧帽弁閉鎖不全症について|愛犬が咳や息切れをしていたら要注意
猫のFIP(猫伝染性腹膜炎)とは|かつて治療法が無かった病気だが薬で治る可能性がある
犬と猫の膝蓋骨脱臼の原因と症状は?診断・治療方法について解説

 

千葉県市原市の動物病院なら「姉ヶ崎どうぶつ病院」

診療案内はこちらから

診療時間
午前診療

9:00〜12:00

(最終受付時間11:40)

手術・往診

12:00〜15:00

午後診療

15:00〜18:00

(最終受付時間17:40)

※緊急の際は18:00〜20:00に時間外診療を行っております
※夜間電話相談は20:00~翌8:30で承っております

0436-62-1500

完全予約制で

診療対応

しております